【HQ木内周史監修】美へと導くボディメイクができる食事法とは?

2020年10月29日

スポーツジムに通ったり、モデルが勧めるエクササイズをやってみたり。はたまた簡単なところで日常にウォーキングを取り入れようとする人も増えているのはなぜでしょう。
それは誰しも「いつまでも健康でいたい」と思うからにほかなりません。
ここでは、健康のためだけではなく、美しい体作りができる食事のポイントをご紹介していきます。
日本人にぴったりな食事法、簡単なルールに驚きますよ!

1.男性女性ともにボディメイクに欠かせない栄養素

子どもの頃に学校で教わった3大栄養素、タンパク質、糖質、脂質。これらが生命維持に欠かせないものであることは誰もが知っています。
さらに、ミネラルを加えたつの観点からボディメイクに欠かせない栄養素とおすすめの食材を紹介します。

1-1.タンパク質

姿勢をきれいに保つ、基礎代謝を上げる、といったことは十分な筋肉量があってこそできることです。「貯筋」という言葉で運動プロジェクトを進める研究者もいるほど、筋肉量の増加が今注目を集めています。
その筋肉の原料となるのがタンパク質です。タンパク質をしっかり摂ることがとても重要なのです。

摂るべき食材をおすすめ順に挙げると、第1に魚介類、第2に大豆(特に納豆)、そして第3に鶏肉です。

一般的には、乳製品と赤肉を勧められることが多いです。しかし、いずれも発ガン性が危惧されているため、おすすめできません。
牛乳やチーズ、ヨーグルトといった乳製品は、栄養価が高く、簡単に口にできる食材として認識されているでしょう。牛乳を主原料とするホエイプロテインを飲むことを習慣にしている方も多いと思います。
ですが、現在「牛乳は体に悪い」とする本や研究論文が多く出ているのを知っていますか。単にアレルギー源としてだけではなく、乳牛の食する飼料の残留農薬や投与されるホルモン剤の影響に起因する健康被害が長く研究されているのです。
また、赤肉(牛肉、豚肉、羊肉)に至っては、世界的な疫学研究等から総合して、発ガンリスクが上がることは確実であると判定されています。

どちらも筋肉はつくかもしれませんが、健康と天秤にかけた時、あなたはどちらを選びますか。

1-2.脂質

脂質と聞くと「油。体に脂肪がつくもの」とイメージする人が多いでしょう。しかし、筋肉のみならず、体を構成する細胞の細胞膜すべてが脂質からできていることを考えると、必要な栄養素であることは容易にわかります。

つまり、良質な脂質を摂ることで、細胞から健康になれるのです。

おすすめする食材は、第1に魚介類、第2にえごま油です。どちらもオメガ3脂肪酸と呼ばれる必須脂肪酸を摂ることができます。

特に魚介類は、DHAやEPAといった脳や神経細胞に直接影響する唯一の成分を含んでいます。昔から「魚を食べると頭が良くなる」と言われるのはそのためです。
また、オメガ3という言葉が広まり始めた時、亜麻仁油と同時に世間に知れ渡ったのが、えごま油です。抗炎症、抗酸化作用、抗肥満効果が期待できるえごま油は特におすすめです。熱に弱いため、えごま油ドレッシングとして野菜にたっぷりかけて摂ると良いでしょう。

1-3.炭水化物

炭水化物は、糖質として「ダイエットの敵!」と嫌われ者になってしまいましたが、「美へと導く」ボディメイクには欠かせない栄養素です。
糖質には体を動かすエネルギー源としての役割があります。体内で燃料となって燃えるイメージです。体温も上がり、代謝を高める手助けにもなります。炭水化物抜きダイエットは非効率であることが、十分に想像できるでしょう。

炭水化物の中で特におすすめなのが玄米です。玄米にはビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれ、白米よりも栄養価が高いのが特徴です。ボソボソして食べにくい、浸水が面倒といった理由で、あまり人気がないですが、6分づきのものや白米と混ぜたものから始めるとよいでしょう。
同じくおすすめなのが蕎麦です。蕎麦は腹持ちが良く、ビタミンも豊富で、玄米同様、栄養価が非常に高い食材です。食べるときは十割のものを選ぶようにしましょう。

1-4.ミネラル

骨を形成するためのカルシウムとマグネシウムを忘れてはいけません。
いろいろな種類のミネラルがある中で、この2つは代用、拮抗しながら骨を形成しています。決してカルシウムだけを摂っていればいいわけではありません。
また、筋肉の収縮制御をする点でも非常に似た性質をもっています。

カルシウムを摂るためのおすすめ食材は、しらすと桜えびです。どちらも丸ごと食べられて、カルシウムが豊富なことはよく知られていますね。
マグネシウムを摂るためのおすすめ食材は、海藻類、玄米、大豆製品です。どれも食べやすく日本人には馴染みの深い食材ですから取り入れやすいですね。

5大栄養素

2.毎日の食事・献立について

では具体的にどのような食事が望ましいのか、おすすめしてきた食材も考慮しながらご紹介しましょう。

2-1.回数

食事の回数は、ずばり1日3回です。
どうしても夜が遅くなる場合には、夜の分食という意味で4回にするのも良いでしょう。

2-2.朝食

朝食は非常に大事です。
朝食には果物を2種類食べるのがおすすめです。旬で国産、できれば有機のものを選びましょう。「美へと導く」ボディメイクのためには、朝のビタミンC、食物繊維が必要です。抗ストレス、排便のためにも朝は果物でスタートしましょう。一緒に豆乳ヨーグルトもおすすめです。豆乳ヨーグルトにははちみつをかけて、超糖質な朝食にしましょう。

2-3.昼食

昼食はしっかり摂ります。
おすすめは和定食です。ご飯、焼き魚、味噌汁、納豆、海苔、おひたしの膳のイメージです。ご飯が玄米だとなお良いですね。
私たちは午後もたくさん活動しますから、カレーや蕎麦もおすすめです。スパイスたっぷりのカレーや十割蕎麦をいただきましょう。外食でも十分に「美へと導く」ボディメイクを意識できます。ただし、カレーだけ、かけ蕎麦だけ、というのは良くありません。必ずタンパク質や野菜も同時に摂れるよう献立に気をつけましょう。

2-4.夕食

夕食の献立は昼食と同じようなものが良いでしょう。
この場合、注意するのは糖質を少なめにし、タンパク質を多めにすることです。玄米や蕎麦は昼食の半分量、野菜を多く、鶏肉などでタンパク質を増やします。20:00くらいまでに済ませることが望ましいでしょう。

さて、昼食と夕食の献立に変化はありません。つまり、旅館の朝食のように、ご飯、納豆、味噌汁、海苔、焼き魚におひたしやサラダが基本です。ただ一つ違いを意識すべき点は、活動量を考えて、糖質とタンパク質の量を逆転させるということです。

昼食では糖質を全体の7割、タンパク質を1割摂るのに対し、夕食では糖質を3〜4割、タンパク質を2割、そしてとにかく多くの野菜を摂るようにします。このように一汁三菜のバランスを変えるだけで良いのです。日本人の食の原点に帰ると覚えておけば簡単です。

2-5.間食

どうしても甘いもので間食したい場合は、チョコレートがおすすめです。カカオの純度が高く、砂糖をできるだけ使っていないものを選びます。チョコレートの専門店ではカカオの含有量別に陳列されていますし、最近ではスーパーでもカカオ純度の高いよく見かけるようになりました。
 
ただし、脂質やカフェインの量もそれに応じて多くなるので、たくさん食べることは厳禁です。

一汁三菜

3.【筋トレ効果倍増?】筋肉をつけたい方におすすめの食事法

すでにトレーニングを始めている場合も、基本の食事はここまでにご紹介した内容だと覚えておいてください。
ここではさらに筋肉をつけたい、筋トレの効果をより実感したい方におすすめの食事方法をご紹介します。

3-1.1日1.5リットル以上水を飲む

筋肉は何でできているのでしょうか。主成分はタンパク質と思いがちですが、実際は筋肉の80%が水分なのです。つまり、水分を多く摂ること、代謝を上げることが非常に重要なポイントです。

目安は1日1.5リットル、身体が大きい男性や筋トレをやっている人、タンパク質を豊富に摂っている人は1日2リットルくらいと多めに水分を摂ることを心がけましょう。

3-2.炭水化物を抜かない

低糖質は熱産生を妨げ、ビタミン・ミネラルの不足を招きます。玄米のように熱産生に必要なビタミンB群を豊富に含む糖質をしっかり摂ることで、代謝を上げ、筋トレの効果を上げることができるのです。蕎麦についても同じことが言えますが、さらに必須アミノ酸も多く含むため、おすすめです。
糖質は決して抜いてはいけません。厳選して摂ることが大切なのです。

3-3.高タンパクを心がける

1日3食タンパク質を必ず取り入れましょう。
朝は豆乳ヨーグルト、昼夜は1日1パックの納豆、1回は魚介類を必ず摂るようにします。さらに鶏肉で十分量を摂取するように意識しましょう。
タンパク質不足は基礎代謝を下げる原因にもなります。筋肉をつけるためには代謝アップが必須です。

3-4.トレーニング後30分以内に食事をとる

運動後、30分以内のタンパク補給が非常に有効です。自宅での食事とトレーニングの関連性を意識し、時間帯、順番を組むように気をつけると良いでしょう。

3-5.プロテインを飲む

自宅以外で運動する場合、トレーニング後30分以内に食事をするのは難しいかもしれません。その場合は、プロテインパウダーを上手に活用しましょう。
おすすめは大豆プロテイン、えんどう豆プロテイン、ヘンププロテインです。

今もなお、プロテインパウダーの主流はホエイプロテインです。牛乳を分離させた乳性のタンパク質は非常に筋肉がつきやすいものとして有名です。一方で、発ガン性があるといわれ、アレルギー物質でもあります。

体に良いプロテインが市場にも多く出るようになり、手に入れやすくなりました。乳製品は避けるのがおすすめです。

トレーニング後30分以内にプロテイン

「まとめ:HQ木内周史からのひとこと」

古来より私たち日本人がしてきた食生活が、美しく健康な体作りに最も適していることがおわかりいただけたかと思います。パンにステーキ、コーンスープ、デザートには生クリームやジャムたっぷりのパンケーキかアップルパイとコーヒーという、かつて日本人が憧れていた洋食とはおさらばしませんか?

美へと導くボディメイクの食事ルールはとても簡単。旅館の朝ごはんをイメージして、高糖質、高タンパク質、質の良い脂の摂取と乳製品の除去。この食事法さえ守れば、あなたの健康度もより高まるはずです。ぜひ実践してみてくだい。