【子供から大人まで】本でも話題!ビジョントレーニングの方法をプロが解説

  • 2021年12月20日
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「ビジョントレーニング」って聞いたことはありますか?

アスリートやスポーツ選手が取り入れているトレーニングなので、見聞きしたことがある方は多いと思います。

さて、このビジョントレーニング、いったいどんなトレーニングだと思いますか?

実はビジョントレーニングはとっても簡単に行うことができるのですが、なんと、目だけではなく、脳や身体の働きも向上させることが期待できるトレーニング方法なのです。運動パフォーマンス向上だけではなく、集中力アップや顔の印象アップなど様々な効果が期待できます。この記事を読んで実践してみてくださいね。

1.ビジョントレーニングとは?

「眼」はからだの情報源で脳の活動全般に多大な影響を与えます。ですので、眼は脳の一部が外に出ている器官であるともいえます。

ビジョントレーニングは欧米で約80年の歴史があり、学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもたちの改善・克服からプロスポーツ選手のパフォーマンス向上に至るまで、多くの人々の能力向上に用いられています。まさに子どもから大人まで、日頃の日常生活からアスリートまで、どんな方にも鍛えるとうれしい効果がたくさんあるのです。例えばビジョントレーニングで眼球運動をスムーズにすることで、空間認知が弱く、板書が苦手や手先が不器用なお子様が整った字がかけるようになったと保護者様からご連絡を頂いたり、高齢者の方が新聞や本を読むスピードが上がった方もいます。

 

ビジョントレーニングでは、この眼の様々な機能を鍛えることによって脳を活性化させて、集中力・判断力・協調性・情報処理能力・視覚能力・視覚機能・運動能力・運動機能の向上など、様々な能力を高めていくのです。

 

2.【子ども~大人まで】ビジョントレーニングに期待できる効果

ビジョントレーニングには①子どもの発達障害 ②日常でのコミュニケーション ③スポーツ の3つの分野で効果が期待できます。

理解の仕方や目の開き方は人それぞれ個性があり、できる人とできない人がいます。目の筋肉をしっかりと鍛えていくことでそれらが解決していくこともあります。

ここではその3つの分野から更に細かくシーンを分けてご紹介していきます。

  • まぶたが開けやすくなり印象アップ
  • 集中力を高める
  • メンタルコントロール力が高まる
  • 発達障がいを改善に導く
  • 周辺視野を広げる
  • 左右の目のバランスを整える
  • 目と体を協調して使えるようになる

まぶたが開けやすくなり印象アップ

目が半開きの人と、目がぱっちりしている人では、印象が異なります。人の印象って目の開き方だけでも変わりますよね。

スマホやPCの使用時間が増えている現代では眼を動かさないため、眼の筋肉が衰えがちです。まぶたを上げるのも眼の筋肉なので、印象アップしたい方は、眼球をより上方向に動かせるように行う「追従性眼球運動」というビジョントレーニングを取り入れてみましょう。

 

集中力を高める

集中力を高めるポイントは「わからない」を「わかる」に変えることです。

不安になったりやる気が出ない時は「わからない」や「できない」ときがほとんどです。わからないことが重なると「あきらめ」てしまいますが、わかることやできることが増えてくればおのずとやる気が出てきます。

脳は深いな状態で誤作動を起こすといわれています。「快」の状態である方が脳は私たちの望み通りに正確に身体に指示を出してくれます。これらも脳の一部であり、情報の8割を取り入れている「眼」を鍛えるビジョントレーニングで効果が期待できるのです。

 

メンタルコントロール力が高まる

身体の機能やメンタルに指示を出しているのは脳ですが、目は脳の一部であり、情報の8割を取り入れているといわれています。ですので学習や運動のスタートは脳の一部である目が大きく関係しています。身体や心の問題を解決したいときに、表面だけを応急処置しても根本的な解決にはなりません。メンタルトレーニングとビジョントレーニングの共通点は前頭前野を活性化させることです。

ただ眼を動かすだけではトレーニングになりません。特に動体視力トレーニングや跳躍性眼球運動といわれるビジョントレーニングがおすすめです。眼の使い方を把握してトレーニングを行っているうちに視力が良くなる方もいます。ゲーム感覚で毎日コツコツ楽しくできると効果が期待できるでしょう。

 

子どもの発達障がいを改善に導く

学習や運動を始めるときには、脳の一部である「眼」が使われています。読み書きや注意力不足には眼の働きの問題が要因になっていることもしばしば。子どもの発達期に眼の問題だと気付かずに何もトレーニングをしないまま社会人になると、同じミスを繰り返したり、指示されたことしかできない、事柄の大事な部分を汲み取れないなど、自信を失ってしまうようなことにもなりかねません。

例えば特別支援学級の子どもたちには空間認知が弱く、漢字が定着しにくいなどの問題を抱えている子どもが多くみられましたが、ビジョントレーニングを行った後は漢字の定着率が上がったそうです。

ですので、縄跳びや跳び箱が苦手、身体の緊張、姿勢の悪さ、書く時の筆圧の加減なども、個人の特徴に合わせてビジョントレーニングを行いながら、自分らしい学習方法、運動方法を見つけていくことで改善される効果が期待できます。

 

周辺視野を広げる

自分の周囲の空間にある人や物を把握するためには、周辺視野を広げることが大切ですよね。周辺視野が狭いと、意識が一点に集中してしまいます。スポーツをしている場合は、スポーツ中に敵や味方の動きが全体感で把握できない、また、視界の端から飛び出してきたものにうまく対応できないなどの問題を抱えることがあります。

中心部と周辺部の感知力を高めるビジョントレーニングを行うと、視覚情報、瞬間判断、手先の反応の3つの関連動作の向上が期待できます。

これはスポーツでは陸上や水泳競技で両隣のレーンの選手の位置を把握する時やバドミントンでの味方のペアの位置把握、スポーツ以外ではドライバーやライダーの方にもおすすめのトレーニングです。

 

左右の目のバランスを整える

人は、左右の目のバランスをよく使ってものを見るので、ものの立体感や距離感を把握することができます。このバランスが崩れると、立体感や距離感をうまく掴むことができないのです。

立体感や距離感がうまくつかめないと、人やものとぶつかりやすくなったり、見えやすい方の目で見る癖がついてしまうので、姿勢が悪くなることも。

ビジョントレーニングには、左右の目のバランスを整えて立体感や距離感をうまく把握できるようなトレーニングもあります。

 

目と体を協調して使えるようになる

何かにぶつかりそうになったときに人を避けたり、道具をつかったりするときには、目で見たものを頭の中で処理し、体をどのように動かすのかを考えて行動しています。

この力が弱くなると、手先を使った細かい作業や箸使いが難しく感じたり、球技やスポーツが苦手と感じることもあるでしょう。

ビジョントレーニングを通じて、目と体を協調して動かすためのトレーニングを行えば運動能力や運動機能の向上など、様々なシーンに合わせてスムーズに行動できるようになることが期待できます。

 

3.【小学生でもできる】プロが教える!ビジョントレーニングの方法

①準備運動

ビジョントレーニングのスタートは大きく眼球を動かすことから始まります。トレーニング効果を高めるためにもウォーミングアップを行いましょう。

 

<やり方>

・正面を向きます

・両目で「上・下・右・左・右上・右下・左上・左下」の全8箇所へ

 目を最大限に動かします

・1箇所につき10秒間見続けます

 

※注意点:顔の向きが変わらないように目だけを動かす意識で行いましょう

 

②ピント合わせ

両眼視を意識したトレーニング種目です。

 

<初級編 やり方>

・片手を胸の前に伸ばし、親指を立てます(サムアップ)

・両目を開けて親指の爪の先を見続けます

・15~20秒見続けます

 

※注意点:見続けている間はピントがずれないように注意しましょう

 

<中級編 やり方>

・片腕を胸の前に伸ばし、親指を立てます(サムアップ)

・伸ばしている片腕と目の中間点にもう片方の腕を伸ばし、同様に親指を立てます

※奥の親指にピントが合ったまま、手前の親指がぼやけて、親指が3本に見えればOK

・5秒間奥の親指を見たら、手前の親指にピントを合わせます

・交互に5回ずつ繰り返します

 

※注意点:もし3本に見えない場合は片目ずつ交互に目をつぶります

     片目で見た時、手前の指と奥の指が重なって見えますので

     重なっている手前の指を、閉じている側にずらし、奥の指が見えるように

     調整しましょう

 

③眼球運動

跳躍性眼球運動といわれるビジョントレーニングの一つをご紹介します。

 

<初級編 やり方>

・両腕を肩幅よりやや広い位置(前ならえから15°~30°程外に開いた状態)で

 前に出します

・親指を立てて(サムアップ)、左右の爪を交互に見ます

・初めは2秒間ずつ、慣れてきたら1秒間ずつ交互に見ます

・5~10往復行いましょう

※注意点:顔や首を動かさず、目だけを動かすように意識しましょう

 

<中級編 やり方>

・両腕を肩幅よりやや広い位置(前ならえから15°~30°程外に開いた状態)で

 前に出します

・今度は右腕を右斜め上、左腕を左斜め下にセットします

・親指を立てて(サムアップ)、左右の爪を交互に見ます

・初めは2秒間ずつ、慣れてきたら1秒間ずつ交互に見ます

・5~10往復行いましょう

・終えたら左腕が左斜め上、右腕が右斜め下に変えて行いましょう

 

※注意点:顔や首を動かさず、目だけを動かすように意識しましょう

 

あなたも隙間時間にビジョントレーニングを取り入れてみよう!

ビジョントレーニングを1回だけ実施してもなかなか効果を実感することができません。今回ご紹介したビジョントレーニングは1種目2~3分もあればできてしまう簡単なトレーニングばかりです。トレーニングの効果を実感するためにも、隙間時間を見つけてコツコツとトレーニングを続けてみましょう。

また、よりこれらのトレーニング効果を高めるためには

・正しい姿勢で

・目を動かす意識

・遠くを見る

この3つを取り入れてみましょう。

正しい姿勢と言われてもなかなかピンとこなかったり、自分はどんな姿勢なのかを知ることも重要です。自分の正しい姿勢を知るためには、一度私たちプロによる姿勢チェックを用いて、自分自身の姿勢を把握することがおすすめです。自分がどんな姿勢かを知るだけでも、ビジョントレーニングの効果は高まりますし、その他のトレーニングにも役立ちます。姿勢チェックをご希望の方はお得な60分1,980円の初回限定体験のキャンペーンをご活用くださいませ。